プレス機の駆動部のき裂評価

プレス機の駆動部は回転数が低速であることや、加工による衝撃が大きいことから、振動法等による判断は困難です。また、AEを利用しても、加工により多数のAEが発生し、単純なレベル比較では判断できません。しかし、プレス機特有の動きを利用することで診断することができます。その方法は、プレス加工は常に同じ加工が繰り返されるので、1回の加工で発生するAEのパターンは類似することを利用します。詳細は、「設備診断」に計測結果の資料があります。ご参考に

混合完了を評価

ハンバーグ製造工程の中の、複数の肉と調味料を混合する混合設備にて、混合の完了を評価した。均一に混合されていないと、それぞれの材料が混合器の内側をこするので、摩擦と相関のあるAEのRMSあるいはエネルギーがばらついた。均一に混合されると、この摩擦は一定になるので、AEの変動が小さくなった。AEの変動から混合完了を判断することができるので、無駄に混合する必要がなくなり、時間と電力の削減につながります。AEの摩擦との関係は「基礎知識」を御覧下さい。

ファンのき裂診断を実施

ファンのブレードのき裂の進行を評価しました。回転周期と類似した間隔で発生するAEも観察されましたが、多数は発生が不定期でした。AE検査後の非破壊検査、蛍光探傷で、き裂が検出されました。補修後にAEを計測すると、AEの発生は認められませんでした。「設備診断」もご参考にして下さい。

ロータリーポンプの軸受とローターを診断

ロータリーポンプの軸受の診断を行った。AEのエネルギーが、回転周期で変動するのが観察された。AEが回転周期で発生する原因としては、ローター、軸受、シールの損傷が考えられる。分解調査の結果、シールに通常より激しい損傷が認められた。(「設備診断」参照)計測器は、FCASを使用し、AEセンサはフィジカルアコースティクス社の60kHz共振型のPK6Iを使用した。

引き抜き加工におけるダイス傷の評価

引き抜き加工におけるダイス傷の評価を行いました。線材表面の粗さとAEのエネルギーに相関が認められました。また、その変動に、独特の特徴がありました。AEのエネルギーは摩耗量と相関があります(「基礎知識」)ダイスが荒れてダイス表面の摩擦係数が上昇し、摩耗が進行したことでAEのエネルギーが上昇したと考えられます。

撹拌機の軸受の焼き付きを評価

軸受の摩耗の進行によりAEのエネルギーが増加しました(「基礎知識」参照)また、AEのエネルギーのばらつきを検討するために標準偏差を検討しました。焼き付き前に、標準偏差が低下して、その後に急増する傾向が認められました。局部的な摩耗から全面摩耗に移行すると、摩耗する面積が大きくなってばらつきが小さくなると考えます。

メカニカルシールを評価

一般的に、メカニカルシールが損傷して漏洩する前には、シールする液体や気体がシールの接触面に侵入して摩擦係数を下げて、AEが小さくなります。しかし、今回の測定では、メカニカルシールの損傷が激しく、AEのエネルギーが急増しました。「設備診断」もご参考に