構造物の健全性を評価する場合、き裂の進展状況だけでなく、き裂の位置を特定することも重要です。AEはき裂の進行はもちろん、AEセンサを複数個設置すると、各AEセンサへのAEの到達時間差からAEの発生位置、すなわちき裂の発生位置を特定することができます。また、AEはき裂が進行しなくても、き裂部に応力の変化を与えると、き裂の破面が磨滅してAEが発生します。タンクなどの構造物に応力の変化を与え、例えば耐圧試験を行うと、き裂の破面からAEが発生してき裂の位置を標定することができます。診断サービスも提供していますので、ご利用下さい。
タンク
タンク、配管等に生じるき裂や腐食の検査にAEは非常に有効です。AEはき裂進展だけでなく、き裂部に応力の変化あると、き裂の破面が動いてAEが発生します。これを利用すると加圧試験だけでき裂位置を知ることができ、検査時間が短縮できます。
橋梁
構造物のひとつである橋梁の検査と言えば目視検査や打音法が中心で、全体の非破壊検査は困難でした。AEは、AEセンサさえ設置すれば、き裂の進展と発生位置を特定できます。また、き裂が見つかった場合、補修や新橋の設置までのき裂進展の監視にも有効です。
腐食
AEは腐食の進行でも発生します。タンクや配管の腐食進行や、腐食の進行位置の特定が可能です。タンクに関しては、Physical Acoustics社のタンクパック(データベースを利用したタンクの底板検査手法)による検査サービスも提供しています。