引き抜き加工におけるダイス傷の評価

引き抜き加工におけるダイス傷の評価を行いました。線材表面の粗さとAEのエネルギーに相関が認められました。また、その変動に、独特の特徴がありました。AEのエネルギーは摩耗量と相関があります(「基礎知識」)ダイスが荒れてダイス表面の摩擦係数が上昇し、摩耗が進行したことでAEのエネルギーが上昇したと考えられます。非破壊検査協会に論文が掲載されています。「設備診断」を御覧下さい。

引き抜き加工ダイス傷AE信号

撹拌機の軸受の焼き付きを評価

軸受の摩耗の進行によりAEのエネルギーが増加しました(「基礎知識」参照)また、AEのエネルギーのばらつきを検討するために標準偏差を検討しました。焼き付き前に、標準偏差が低下して、その後に急増する傾向が認められました。局部的な摩耗から全面摩耗に移行すると、摩耗する面積が大きくなってばらつきが小さくなると考えます。

メカニカルシールを評価

一般的に、メカニカルシールが損傷して漏洩する前には、シールする液体や気体がシールの接触面に侵入して摩擦係数を下げて、AEが小さくなります。しかし、今回の測定では、メカニカルシールの損傷が激しく、AEのエネルギーが急増しました。「設備診断」もご参考に